実に様々な美容効果があることで知られているプラセンタは、もちろんオイリー肌にもおすすめの美容成分です。
こちらのページでは、オイリー肌におすすめの有効成分「プラセンタ」について、その効果や副作用、種類などをまとめました。
1. プラセンタとは?
お肌にあらゆる分野で高い美容効果をもたらすことで知られるプラセンタですが、これは母体内で赤ちゃんを育てる臓器「胎盤」から抽出される成分です。
胎盤から抽出される成分に美容効果があるというと意外に感じられますが、胎盤には赤ちゃんを育てるために必要なアミノ酸やタンパク質、ビタミン、ミネラルといった栄養素、新陳代謝を促す成長因子や女性ホルモンが豊富に含まれており、これらの栄養素がお肌にさまざまな美容効果をもたらしてくれるのです。
最近では、植物から抽出する「植物プラセンタ」や、魚から抽出する「海洋性プラセンタ」という成分も出てきています。
しかしながら、胎盤は哺乳類特有の器官であり、植物性プラセンタや海洋性プラセンタはあくまでプラセンタと似た働きを持つ成分のことを指します。 なので、厳密いうとこれらはプラセンタではありません。
本来のプラセンタは、人間や豚、馬、羊など動物由来のものを指します。
2. プラセンタの効果
プラセンタは実に多くの美容効果を持つ成分です。
中でも代表的な効果をご紹介します。
保湿効果
プラセンタは高い保湿効果があることで知られており、それには「MNF(天然保湿因子)」という因子が関係しています。
このMNFは肌の潤いを保つのに重要な役割を果たしており、働きが良ければ保湿力があがり、栄養が不足して働きが鈍れば乾燥の原因になります。
プラセンタに含まれているアミノ酸にはこのMNFの生成を促進する効果があるため、保湿力の向上が期待できるのです。
この保湿効果はオイリー肌の改善にも役立ちます。
エイジングケア
紫外線やストレス、老化によって増加する「活性酸素」はしばしば身体のサビの原因と呼ばれ、シミやシワといった老化現象の原因となります。
プラセンタに含まれているビタミンやミネラル、活性ペプチドにはと活性酸素を抑制・除去する働き(抗酸化作用)があり、エイジングケアに高い効果が期待できるのです。
美白ケア
プラセンタには、メラニン生成に関わる「チロシナーゼ」という物質の働きを抑える作用もあります。
さらに、抗酸化作用によってメラニン色素の定着を防いだり、新陳代謝促進作用によってメラニンの代謝をよくしたりする効果もあり、美白に高い効果のある成分といえます。
新陳代謝の促進
プラセンタに含まれる成長因子には、新陳代謝を促進する作用があります。
新陳代謝を促進することで、乱れがちな肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を正常にし、若々しい肌に導きます。
また、プラセンタには血行を促進する作用もあります。これにより、老廃物の排出もスムーズになり、肌を健やかな状態に保つ効果も期待できます。
ニキビケア
プラセンタには優れた抗炎症作用があり、ニキビケアにも有効的です。
さらに、プラセンタの持つ新陳代謝の促進作用や美白作用で、オイリー肌さんが悩まされがちなニキビ跡にも効果を発揮します。
3. プラセンタの副作用
プラセンタが配合された化粧品を使用することによる大きな副作用リスクは今のところ報告されていません。
しかし、プラセンタは動物由来の成分のため、動物に対するアレルギーを持っている方が使用するとアレルギーを起こす可能性があるので注意が必要です。
サプリメントとしてプラセンタを服用する場合、人によっては生理が早まったり、アレルギー性皮膚炎が悪化したという例が報告されています。
さらに、医療機関で受けることのできるプラセンタ注射においては注射後に発熱や悪寒などの体調不良が起こることがあり、もしそのような症状が出た場合はすぐに施術を中止してください。
プラセンタ注射を一度でも行うと、それ以降は献血が出来なくなるということも知っておきましょう。
プラセンタ注射にはヒト由来の臓器から抽出されたヒトプラセンタを使用するのですが、これによってvCJD(変異型クロイツフェルト・ヤコブ病)への感染が理論的に否定できないということが理由です。 (感染事例は実際には報告されていませんが、念のための措置ということです)
4. プラセンタの種類
プラセンタはいくつかの種類があります。
種類によって価格や効果も変わってきますのでチェックしておきましょう。
((1)動物性プラセンタ
一般的にプラセンタというと、この「動物性プラセンタ」を指します。
ヒト・馬・豚・羊の4種類ありますが、ヒトプラセンタは医療機関でのプラセンタ注射にのみ使用されており、羊プラセンタはまだ日本ではあまり流通していないことから、 化粧品に使われているプラセンタはほとんどが馬や豚由来のものとなります。
馬プラセンタは豚プラセンタより効果が高いとされていますがその分価格が高くなっています。
ちなみに、かつては牛プラセンタも存在しましたが、狂牛病への懸念から現在では市場に出回ることはありません。
(2)植物性プラセンタ
植物には胎盤が存在しないので、 植物性プラセンタは厳密にいうとプラセンタではありません。 プラセンタに似た働きをする別の成分です。
植物性プラセンタは、植物の「胎座」から有効成分を抽出したものです。
この胎座は、動物でいう胎盤にあたり、発芽するための栄養分が豊富に含まれています。
この豊富な栄養分が美容効果をもたらしてくれるのですが、プラセンタの大きな特徴である成長因子が植物プラセンタには含まれていません。
そのため、動物性プラセンタと比べると効果は落ちるとされています。
植物性プラセンタは、主にはアロエやクロレラ、ライ麦、トウモロコシなどから抽出されます。
(3)海洋性プラセンタ
海洋性プラセンタも植物性プラセンタと同じく、プラセンタに似た働きをする別の成分であり、プラセンタではありません。
海洋性プラセンタは魚の「卵巣膜」という部分から抽出されます。
卵を守って育てる役割がある部分で、哺乳類でいう胎盤にあたり、胎盤と同じく豊富なアミノ酸などの栄養素が含まれています。
この栄養素がもたらす美容効果はもちろんあるのですが、植物性プラセンタと同じく海洋性プラセンタにも成長因子が含まれていないため、やはり動物性プラセンタと比べるとその効果は劣ります。
現在、海洋性プラセンタは鮭由来のもののみとなっています。